前回の記事で、「動画編集者として、Pythonという新しい武器を手に入れる」と宣言しました。

宣言したからには、さっそくPythonを動かしてみたい!……と思うのですが、ここで多くの初心者の前に立ちはだかるのが、「環境構築」の壁です。
「Pythonのインストールってどうやるの?バージョンとか、パスって何?M1 Macだと設定が違うの?」
ネットで検索しても、古い情報や難しい専門用語が溢れていて、コードを書く前に挫折してしまう人も少なくありません。
私はかつてC#でのコーディング経験がありますが、それでも現代のPython環境、特にM1 Mac(Apple Silicon)での環境構築には、少し戸惑いました。
そこで今回は、動画編集者として、そして眠っていたプログラミングの知識を呼び覚ましたエンジニアとして、「挫折せずに、かつM1 Macの性能をフルに活かせる」、3つのPython環境構築パターンを提案します。
この記事を読めば、あなたも自分に合った方法で、迷わずにPythonの世界へ飛び込めるはずです。
なぜ「環境構築」が最初の壁なのか?
Pythonは、他の言語に比べて「読みやすく、書きやすい」言語ですが、環境構築に関しては、少し独特な難しさがあります。
それは、「Pythonは、ただインストールすれば終わりではない」ということです。
1. パス(Path)の設定
Pythonをインストールしても、PCが「どこにPythonがあるか」を知らなければ、動かすことができません。この「場所を教える」設定(パスを通す)が、初心者には最初のハードルになります。
2. ライブラリのバージョン衝突(依存性問題)
Pythonの魅力は、便利なライブラリ(拡張機能)が豊富なことですが、複数のプロジェクトで異なるバージョンのライブラリを使うと、「Aというプロジェクトでは動くのに、Bでは動かない」といった、バージョンの衝突(依存性問題)が起きます。
かつてのC#の開発環境構築でも、DLLのバージョン管理に悩まされた経験がありますが、Pythonでも同じような「整理整頓」が必要です。
つまり、環境構築とは、「Pythonが快適に、かつ他のプロジェクトを邪魔せずに動ける、専用の部屋(環境)を作ってあげること」と言えます。
最初の手間を惜しまず、この「整理整頓」をしっかり行うことが、後々エラーに悩まされないための、誠実なエンジニアリングです。
挫折しないための、3つの環境構築パターン
それでは、M1 Macユーザーである私が実際に検討し、用途に合わせて選んだ3つの環境構築パターンを紹介します。
パターンA:【最速】Google Colaboratory(ブラウザのみ)
「とにかく今すぐPythonを触りたい!インストールとか、難しい設定は一切したくない!」
そんな人に最適なのが、Google Colaboratory(Colab)です。
- 概要: Googleが提供する、クラウド上のPython実行環境。
- メリット:
- インストール不要: Googleアカウントがあれば、ブラウザ(Chromeなど)を開くだけで、5秒でコードが書けます。
- M1 Macのスペックを気にせず使える: コードはGoogleのサーバー上で動くので、古いMacでも、M1 Macでも、同じように動きます。
- 共有が簡単: コードを他の人に共有するのも簡単です。
- デメリット:
- ファイルの保存が少し手間: Googleドライブへの保存など、慣れが必要です。
- 長時間の処理には不向き: 一定時間が経つと接続が切れるので、YouTubeの大量データ処理などには不向きです。
- 向いている人: とりあえずPythonの文法を学びたい人、サクッとコードをテストしたい人。
パターンB:【安心】Anaconda(アナコンダ)で作る仮想環境
「データ分析やAPI連携を本格的にやりたい。でも、ライブラリのバージョン衝突は怖い。」
そんな人に最適なのが、Anaconda(アナコンダ)です。
- 概要: Python本体と、データ分析に必要なライブラリをまとめてインストールできるパッケージ。
- メリット:
- 「仮想環境」を簡単に作れる: これが最大のメリットです。SQLなどでデータを扱うなら、プロジェクトごとに「Python 3.8の部屋」「Python 3.10の部屋」と、独立した仮想環境を簡単に作れ、バージョン衝突を防げます。
- 主要ライブラリが最初から入っている: Pandasなど、データ分析に必須のライブラリが最初から入っているので、手間が省けます。
- デメリット:
- インストール容量が大きい: ギガ単位の容量が必要で、軽量ではありません。
- M1 Mac(Apple Silicon)への対応: 以前は少し問題がありましたが、現在は改善されています。
- 向いている人: データ分析やAPI連携を本格的にやりたい人、かつてのSQLの経験を活かしたい人。
パターンC:【本命】VS Codeとターミナル(M1 Mac最適化)
「長期的にPythonを武器にしたい。M1 Macの性能をフルに活かして、ガッツリ書きたい。」
そんな人に、そして私と同じM1 Macユーザーに最もおすすめなのが、VS Codeとターミナルを使う方法です。
- 概要: 開発者定番のエディタ「VS Code」と、Mac標準の「ターミナル(真っ黒な画面)」を使う方法。
- メリット:
- 軽量・高速: Anacondaに比べて非常に軽量で、M1 Macの性能(32GBメモリ)をフルに活かせます。
- カスタマイズ性が高い: VS Codeは拡張機能が豊富で、C#の開発環境(Visual Studio)のように、自分好みのエディタに進化させられます。
- 動画編集のスクリプト作成などにも最適: ターミナル操作に慣れれば、動画編集の自動化スクリプトなども作成しやすくなります。
- デメリット:
- 初期設定が必要: Pythonのインストール、パスの設定、VS Codeの拡張機能設定など、最初のひと手間が必要です。
- 向いている人: 長期的にPythonを武器にしたい人、M1 Macユーザー、Latteさんと同じ志を持つ人。
Latteさんが選んだ環境と、その理由
3つのパターンを検討した結果、私が最終的に選んだ環境は、パターンC(VS Code + ターミナル) + パターンA(Google Colab)の使い分けです。

蛇(Python)が、MacBook Pro(M1)を使いこなし、VS Codeとターミナルというエディタ(パズル)を使って、YouTubeリサーチというデータの海を整理している。
このアイキャッチ画像のイメージそのものです。
なぜ、VS Code + ターミナルなのか?
最大の理由は、「M1 Macの性能(32GBメモリ)をフルに活かした、ガッツリした開発」がしたかったからです。YouTubeの大量データをスクレイピングしたり、Pandasで集計したりする際、軽量で高速なVS Codeは、ストレスなく作業できます。
また、ターミナル操作(真っ黒な画面へのコマンド入力)に慣れることは、エンジニアとしてのスキルアップにも直結し、動画編集の自動化など、Python以外の武器も手に入れられます。
なぜ、Google Colabも使うのか?
一方、VS Codeを立ち上げるまでもない、サクッとコードの挙動をテストしたい時や、文法の学習をする時は、Google Colabを使います。
「ガッツリ書く時はVS Code。サクッと試す時はGoogle Colab。」
この「ハイブリッドな使い分け」が、現代の動画編集者、そしてエンジニアとしての、最もスマートな環境構築だと考えています。
まとめ
環境構築は、Python学習の最初の壁ですが、「挫折しないこと」が最優先です。
もしあなたが「インストールが怖い」と思うなら、Google Colabから始めましょう。 もしあなたが「本格的にやりたい」と思うなら、VS CodeかAnacondaに挑戦しましょう。
準備は整いました。環境はバッチリです。
次回の記事では、いよいよ眠っていた武器(SQLの知識)を呼び覚まし、YouTube Data APIを叩いて、技術を武器にリサーチを自動化する過程をお届けします。
あなたも自分に合った環境で、新しい一歩を踏み出し、一緒に技術という武器を手に、副業を楽しんでいきましょう!
この記事を読んで、環境構築に興味を持ったあなたへ。
もしVS Code + ターミナルに挑戦したいなら、ネットで「M1 Mac Python VSCode 環境構築」と検索してみてください。数分で、あなたも同じ最強の環境を手に入れられます。 設定などで分からないことがあれば、いつでもお問い合わせから聞いてくださいね。応援しています!
